～ Joseph Kantuscher入荷のお知らせ ～

Joseph Kantuscher（ヨゼフ・カントゥーシャ）の楽器が入荷しました。
それも、バイオリン・ビオラ・チェロが揃うという奇跡のような入荷となりました。

Joseph Kantuscherは近現代のドイツ・ミッテンヴァルドを代表する偉大な製作家として知られていますが、演奏家・愛好家でもご存知ない方もいらっしゃるかもしれません。
日本から多くの製作家がKantuscherのもとで修業をしてマイスターになっていることもあり、名前は知っているけれどその楽器は見たことがないという人も多いでしょう。
それも無理はないほどに入手困難な製作家としても知られています。

1923年に生まれ2015年に亡くなるまでに、Kantuscherはその生涯で846本の楽器を作ったと言われていますが、日本市場はもちろんのことドイツ国内でも出回ることが稀なのには理由があるようです。

突き詰めた独自の理論が詰め込まれて製作されたその楽器は、他と一線を画す圧倒的なプレイアビリティを持つことから即戦力として使いたいという演奏家からの注文でほとんどが製作されたようです。そのため、元々販売目的で市場に流通することが少なく、またそれを手放す人もまだ多くないということが一つの要因とされます。

そんな入手困難なKantuscherですが、今回はコレクターが長年保管していた使用感の無い1966年製バイオリン、1963年製ビオラ414mmに加えて、円熟の73歳時に製作された1996年製チェロが一同に揃いました。いずれもほぼオリジナルセッティングのままの完璧な状態です。

これぞKantuscherという細部に至る緻密な作りに感嘆させられ、バイオリンとビオラは美しい裏板に、チェロはこれぞ極上の材料というハーゼびっしりの表板と美しい杢の裏板にも目を奪われます。
そして何より、高音から低音まですべての音域にわたって、どんなダイナミクスも軽やかに繊細に表現し、「鳴る」という感覚を味わえる楽器たちです。

ぜひ皆様の試奏をお待ちしております。
詳細はお気軽にお問い合わせください。

KAEDE STRINGS